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2016年 7月 第191回山行記録
草津白根山 四阿山 草津白根山行程図はコチラ四阿山行程図はコチラ参加者:21名 男性:8名 女性:13名 担当リーダー:大川 サブ:宮寺 レポート:大石 |
静岡マウンテンクラブの今回の山行は、草津白根山(2171m)と四阿山(2354m)である。
両山とも日本百名山であり、いずれも信州と上州の国境地帯に位置している。先日例会で、太
平洋側と日本海側を分ける中央分水嶺についての話を聞くことができたが、講師の日本山岳会
静岡支部の大島氏は、何年もかけて、北の青森県から南へ中央分水嶺を踏破中であり、この2
山もまもなく通過されると思われる。(正確に言えば、草津白根山はかすめることになるが)
また、今回の2山は花の百名山としても知られており、そのためか今回は女性の参加者が多く、
賑やかな山行になると思われる。
◎第1日目(7/23 土) 曇り
<静岡駅 ― 志賀高原 ― 白根火山ロープウェイ ― 草津白根山 ― 万座温泉 ― 菅平>
朝6:00に静岡駅南口を小型バスで出発した。参加者21名で、21人定員の小型バスは満
席である。前回(縞枯山)と前々回(甘利山)は雨中の山行であったため、今度こそはと晴
天を期待するが、関東地方は未だ梅雨明けしておらず天候が気になる。
ところで、ポケモンGOが昨日配信され、大騒ぎとなっている。登山道での歩きスマホは
やめましょう。
さて、バスは東名、52号、中央高速を経て、志賀高原を登って行く。車窓に池等も眺めら
れ、天気は大丈夫そうだ。ところが横手山を越すと周りはガスでつつまれ、ガスの中を白根
山へ進むこととなった。
草津白根山は、白根山(2160m)、逢ノ峰(2110m)、本白根山(2171m)の3山を
中心にいくつものピークで構成されているが、現在、白根山は噴火警戒レベル2となってお
り、お釜で有名な白根山と逢ノ峰には立入りができない。すぐ横を通る志賀草津道路を車で
通過することはできるが駐停車はできない。よって、白根火山ロープウェイ乗場までバスで
下って、ロープウェイに乗車して本白根山を目指すことにした。ロープウェイ山頂駅から本
白根山へは歩行可である。下りは万座温泉へ向かう。
ロープウェイ乗場には11:35に到着した。ロープウェイは6人乗りゴンドラだ。10分程
で山頂駅に到着した。
ガスの中、ロープウェイ山頂駅(2020m)を12:15に出発する。13:13鏡池(2064m)
に到着。池畔まで降りる。周囲はガスであるが、ヒメシャジン、ハクサンオミナエシ等が鮮
やかだ。
鏡池から登るにつれて、ガスがしだいに晴れてきた。しばらく進むと、視界が開け、右手
に大きな噴火口跡が現れた。13:42、ここは本白根展望所(2140m)と言われる地点で、
正面に本白根山と思われる山が望まれる。なお、本白根山への登山道はないので、白根探勝
歩道最高地点(2154m)を目指す。道の両側にコマクサが現れてきた。草津白根山はコマ
クサの群生地として知られている。ここのコマクサは小振りな感じだ。これだけの群生地は
なかなかない。
白根探勝歩道最高地点に14:00に到着した。ガスは消え視界は良くなった。ここから万座
温泉の空吹駐車場へ下って行く。ゆるやかな下りの道の両側にコマクサの群落が続く。しば
らく進むと前方に万座温泉が見えてきた。
空吹駐車場には15:20に到着し、バスで今夜の宿舎、菅平高原のペンション「ラーチ」に
向かった。途中、通過した万座ハィウェーの料金は2620円で、行きに通った志賀中野道
路の100円に比較して高いなあと感じた。調べてみると、プリンスホテルが運営している
とのことで、やむを得ないか。
ラーチには17:00に到着した。ペンションは貸し切りで、2、3人部屋に分散して泊まる。
もちろんベッドだ。夕食は18:30、お待ちかね、生ビールが飲める。食事は赤魚のムニエル
オマールソース付き、ズッキーニのコンソメスープ、牛ステーキ、ブルーベリーの氷菓デザ
ートとたいへん美味しかった。夕食後広いホールに皆集まり、リーダーを中心に、もう一度
行きたい山、感動した山、苦労した山等々を語り合った。
本白根山山頂で 此処も視界ゼロ。 | |||||
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2日目出発前宿の前で | |||||
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四阿山 山頂 |
◎第2日目(7/24 日) 曇り~晴れ
<菅平 ― 根子岳 ― 四阿山 ― 菅平 ― 静岡>
6:00朝食、6:30にバスで出発し登山口の菅平牧場(1590m)へ向かう。天候はくもり、
雨の心配はなさそうで、登りは暑くなりそうだ。まず目指す根子岳山頂(2207m)は雲に
隠れて見えない。なお、入山料200円が必要となるが、ペンションから入場券をもらっ
たのでありがたかった。
登山口を6:50に出発、根子岳までの標高差は617mで、順調に高度を上げいく。道の
両側はヤナギラン、トモエシオガマ、マルハダケブキ等高山植物で黄色、紫と彩り豊かだ。
ダケカンバの樹林帯を抜けると根子岳の山頂部が望まれ、徐々に傾斜もきつくなる。
ひとがんばりで8:54に根子岳山頂に到着、予定より早い到着だ。残念ながら周囲はガスで
展望はきかなかった。根子岳の山頂には石祠があり、その左に「禰固岳霊社」と彫られた
石塔が建っていた。昔は「禰固岳」だったようだ。
ここから四阿山(2354m)へ向かう。200m下り300m登る。根子岳と四阿山の鞍
部へは、9:42に到着した。鞍部は笹原となっていて、ちょうどガスが晴れて両方の山頂部
がきれいに望めた。ここから最後の急登が始まる。
この樹林帯の急登を登り終えると周囲が開け、10:41山頂部の一角(2290m)に出る。
ここは四阿山山頂と下山道の分岐となっている。四阿山山頂へはここから往復する。
四阿山山頂へは11:07に到着した。山頂は東西に長く両端にお宮がある。手前(西側)
は上州祠、奥(東側)は信州祠とのこと。山頂は登山客で賑わっていたので、分岐まで戻り、
そこで昼食とした。分岐の周囲は広場となっており、他にもランチタイムのパーティーがい
くつかあった。残念ながら周囲の展望は雲にかくれ望めなかった。
11:30~11:50のランチタイム後下山開始、しばらく進むと急坂になる。滑らないよう注
意しながら下るが、先頭を行くリーダーのリズムは快調のようだ。下るにつれて傾斜は緩く
なり、青空が広がり、振り返れば登ってきた根子岳、四阿山を見上げることができた。
眼下には菅平高原が広がり、麓まではまだ遠く感じるが、道の両側にはクガイソウ、ハク
サンオミナエシ、マツムシソウ等高山植物が咲いていて、足取りも軽くなる。
バスの待つ菅平牧場に14:00に到着、空も山も夏本番を思わせる天気となった。ここを
14:30に出発し、途中コンビニで食材を仕込み、静岡へ向かった。静岡駅へは19:50に到着、
お疲れ様でした。
リーダーの会員への気配り、的確なスケジュール管理により順調に2山を登ることができ
感謝します。山頂からの展望は望めなかったけど、充実した山行になりました。 (S.O)