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2016年 9月 第194回山行記録
上州武尊山・日光白根山 武尊山行程図はコチラ 白根山行程図はコチラ実施日:平成28年9月9日(金)~11日(日) 天候:晴れ、曇り参加者:10名 男性:5名 女性:5名 担当リーダー:大川 サブ:山本(貢) レポート:I |
9/9(金)1日目
今回は上州武尊山と皇海山、日本100名山のうちの2座を2泊3日で登るというタイトな
スケジュールです。諸事情により一時は山行自体が中止になってしまいそうなところを
S会長、事務局の山本さんのご厚意により可能になった山行になりました。
清水組はYさんの車でそれぞれピックアップしてもらい、ネオパーサ清水で静岡組の会
長さんの車と合流する。一同が集まり顔を合わせる。3日間よろしくお願いします。山に
入る前のワクワクした気持ちがこみ上げる。リーダーの方々は群馬県に大雨を降らせた台
風13号の影響を心配している様子。途中の狭山PAで休憩する。ここで2日目に宿泊する予
定の亀鶴旅館さんからサブリーダーのYさん宛に電話がある。やはり大雨で林道が通行止め
になっているとのこと。山行計画を皇海山から日光白根山に変更することが決まる。
関越自動車道を順調に進み予定より早めの11時半に水沢観音に到着する。六角堂にある、
お地蔵様の乗った台座を左に3回まわすと願いが叶うとか。その後、本尊の十一面千手観世
音菩薩をお参りする。お腹がすいたメンバーは、お参りもそこそこに日本三大うどんを食
べるためにお目当ての三升屋さんに急ぐ。三升屋さんのうどんはもり、かけ、大もり、大
かけ、だけのシンプルなメニュー。しかも通常のもりが500円大もりが600円とリーズナ
ブルな値段。うちたてのうどんはピカピカ、ツルツル色白で、のど越しもよく、とても美
味。お腹を満たしたところで次なる目的地の伊香保の温泉街へ向かう。温泉街の365段の
階段を颯爽と登り、いい汗をかく。階段を利用して記念撮影。温泉街を後にして本日の宿
泊地、湯ノ小屋温泉、照葉荘に向かい予定より早い15時過ぎに無事到着。夕食の時間まで
源泉かけ流しの温泉につかったりビールを飲んだり思い思いの時間を過ごす。夕食にはヒ
メマスのお刺身やマイタケの天ぷら、湯葉など山の幸をふんだんに使った食事が出される。
山の話で大いに盛り上がる。話は尽きないけれど20時になり各自の部屋に戻り就寝する。
9/10(土)2日目
照葉荘で記念写真を撮り6時に出発する。やっと山に登れる!メンバー皆、気合十分。
行程表では武尊神社の横の裏見の滝駐車場に車を停めることになっているが、この先に
駐車スペースがあるとのことで細い林道を進む。林道の終点に車10台ほどの駐車スペー
スがあり、駐車する。ラッキーなことに、これで林道歩きの往復2時間が大幅に短縮さ
れることになる。メンバーに余裕の笑顔が浮かぶ。準備体操を済ませリーダーを先頭に
6時45分、いざ出発。
カラマツ、トチ、ブナの明るい樹林帯を進む。♪風立ちぬ~今は秋♪鼻歌を口ずさみた
くなるような久しぶりのいい天気。山の空気はひんやりと冷たく秋の気配を感じさせる。
所々にウルトラ武尊山のテープが付けられている。7時に手小屋沢避難小屋経由、尊山
山頂の分岐に到着。本格的な登山道に入る前に記念撮影をする。沢を2,3度渡り広葉樹
林帯の中の道を順調に高度を上げて行く。花の時期はすっかり終わってしまっているが
落ち葉の下からは色とりどりのキノコが顔を出している。1550m地点から道は大きな
岩と木の根の絡む急登になり慎重に進む。上ノ原登山口への分岐に8時13分に到着。
ここから尾根道を10分程進んだ所に手小屋沢小屋への分岐があり山道の北側下にドラ
ム缶を半分にしたような避難小屋が見える。明るい樹林帯の中を緩やかにアップダウン
して進む。夏には白い花をつけていたオオカメノキが可愛らしい真っ赤な実を付けてい
る。所々で武尊山が姿を現す。沢からは涼しい風が吹き、気持ちのいい尾根歩きと思い
きや道は段々ときつくなる。1850m地点、ここからは険しい岩場が続き、最後の岩場は
「行者ころがし」と呼ばれているらしい。気持ちを引き締めて行く。足場はあるものの
岩は、ほぼ直角にそびえている。岩場の下から前を行くメンバーを見上げる。先を行く
メンバーや下から見守るメンバーから「足場は右の方がいいよ」「慎重に、ゆっくりで
いいよ」とアドバイスがとぶ。こういう大変な時こそマウンテンクラブの方々の優しさ
を実感する。最後の鎖場を抜けるとハイマツ、シャクナゲの低木帯になる。(あれっ、
ここ山頂じゃなかったのね)武尊山は、あともう少し。シャクナゲのトンネルを抜ける
と武尊山の山頂に着く。
10時25分、貯金のおかげで予定よりも早い到着となる。山頂には一等三角点が置かれ
ている。北東方向に至仏山、燧ケ岳が、西には谷川岳がどっしりとした姿を現している。
南東には剣が峰から前武尊山への稜線が続き、南西に続く尾根にはこれから進む剣が峰
山のとんがり頭が見える。秋の高い空にたくさんのトンボが飛んでいる。到着して間も
なくガスがかかり始める。ここで昼食。記念写真を撮り11時に歩き出す。武尊山を背に
石の多い急な坂道を下る。アザミ、リンドウ、アキノキリンソウが所々に残って可憐な
花を咲かせている。250m程一気に下り鞍部に出る。ここから剣が峰山の山頂が近づい
てくる。登りの岩場で会った新潟から来た5人組のパーティーと抜きつ抜かれつ進む。
1930m付近から再び急登が始まる。剣が峰山への分岐に12時08分到着。希望者6人
がサブリーダーと一緒に剣が峰山へ4人がリーダーと先に進むことになる。「駐車場で
待ってるよ!」とリーダー。ここからはシャクナゲ、ハイマツの低木帯のなかの岩場を
進む。12時20分に山頂に到着。記念撮影をそれぞれに済ませ、来た道を分岐まで引き
返す。ここからは先に進んだ4人を追いかける。山道は大きな岩が段差を作り滑りやす
い木の根が絡まる大変な悪路。歩けど歩けど4人に追いつけず不安になりかけた時に会
長さんの声が聞こえてくる。やはり全員が揃うとホッとする。1650m付近までこの悪
路が延々と続く。どこを足場にして降りようかと考えているせいか無口になる。武尊
沢を渡渉し2~3度沢を渡ると道は緩やかになりメンバーたちのお喋りが賑やかに始ま
る。
今朝、記念撮影をした分岐に14時25分到着。2時間あったはずの貯金を使い果たし
てしまったが貯金のおかげで時間通り無事に下山。武尊山、ガッツリと登りごたえの
ある山でした。お疲れのところをドライバーの方には、もうひと頑張りしていただき、
お待ちかねの老神温泉、亀鶴旅館へと急ぐ。16時55分到着。ここで噂の女将さんと
御対面。噂以上の可愛らしい女将さんに男性陣は・・・(ここからは長くなりますの
で詳細を知りたい方はIまで)温泉に入り、生ビールで乾杯。鮎めし、ヤマメのから
揚げ、天ぷら、締めのおそばまで、お腹いっぱいになるまで食べ飲む。会長さんのア
イゼンの話に大笑いし、長い1日が終わる。
追記:途中で見かけた赤テープやNO95~89までの標識は「上州武尊山スカイビュ
ー・ウルトラトレイル」という大会のもので今年も9/10から9/12までの3日間行われ
ていたようです。コース総距離数129km、累積標高差9200m以上という過酷なレー
スで本コースの標識は1~129まであるそうです。
武尊山 山頂 | |||||
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剣ヶ峰山に向かう | |||||
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山頂
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9/11(日)3日目
可愛い女将さんと記念写真を撮り(私はこっそり女将さんと握手をしてもらいました。
ふふふっ)6時30分に亀鶴旅館を出発。本日は日光白根山を目指す。7時15分に丸沼高
原着。ロープーウエイを使って一気に2000mの山頂駅に到着する。白根山がくっきり
と姿を見せている。7時50分に出発。昨日の疲れが残っているのか(女将さんとの別れ
が辛かったのか)なかなか元気の出ないメンバー数人。そんなことは意に介さず、リー
ダーはトップスピードで歩き出す。二荒神社を通過すると不動岩と呼ばれる大きな一枚
岩が見える。コメツガの樹林帯の中、整備された気持ちのいい道を快調に進む。日光白
根山は関東以北最高峰の山ということで大勢のハイカーで賑わっている。8時10分血ノ
池地獄への分岐を通過。花は終わっているがカニコウモリがたくさん見られる。(天ぷ
らにすると美味しいそうです)ほどなく大日如来像の前を通り8時26分に七色平への分
岐を通過する。ここから本格的な登りになる。時々青空ものぞいている。休憩の間も女
将さんの話で盛り上がるメンバー。疲れも吹き飛ぶ。方角を東から北東に変えて進んだ
地点で森林限界の砂礫帯にでる。立ち休憩をとりながら進む。足が後ろにとられ進むの
に苦労する。辺りはガスがかかり始め幻想的な雰囲気。風も冷たい。途中お鉢火口に立
ち寄り最後の岩場を登り切ると日光白根山、2578mに10時13分に到着する。
山頂には二等三角点がある。ガスがかかっているため遠くの展望はないが天気のいい
日には富士山、そしてあの飯豊山も見えるのだとか。山頂は岩場にあり狭いため記念写
真を撮り早々に出発する。急な岩場を下る。コケモモが真っ赤な実を付けている。
前方には弥陀ヶ池が神秘的な姿を見せ、振り返ると白根山がごつごつした岩肌を見せて
そびえている。雲は多いものの暑くもなく寒くもなく気持ちのいい天気のなか昼食をと
る。昼食後に弥陀ヶ池方面に下る。途中エメラルドブルーの五色沼が見える。沼の周辺
の木々は早くも赤く色づいて五色沼の美しいブルーを一層、際立たせている。
11時27分弥陀ヶ池への分岐を通過し、ほどなく座禅山への分岐を通り西にコメツガ
の針葉樹林帯を下っていく。11時58分、七色平への分岐を通り七色平へ。赤い屋根の
避難小屋を経て、余裕の笑顔で朝通った分岐に戻る。お天気を心配していたが最後まで
雨に降られずにロープーウエイ駅に12時40分無事到着。ロープーウエイに乗り駐車場
へ。下山してほっとする気持ちと充実感と山を離れる寂しさが一緒くたになる。2台の
車に乗り込み途中、地元の野菜、地酒、おまんじゅうなどの買い物をして帰路をいそ
ぐ。足柄SAで静岡組と別れ予定より早い時間に清水に到着する。
最後に静岡から群馬まで長距離を安全運転して下さったドライバーの皆様、ありが
とうございました。また、この山行を企画、運営してくださったリーダー、サブリー
ダーの方々に感謝いたします。メンバーの皆様、お疲れ様でした。 [Ⅰ]