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SMC静岡マウンテンクラブ

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2015年 10月  第178回山行記録


  苗場山・斑尾山             苗場山行程図     斑尾山行程図        
    
                                                    
       実施日:平成27年10月9日(金)~11日(日)8日22時夜発   天候:晴~曇り               
   参加者:16名 男性:10名 女性:6名   
  担当リーダー:大川  サブ:山本貢一    レポート:佐藤

   
   当初の計画では日本三大渓谷の一つと言われる清津峡を歩いた後に苗場山を登頂の予定であったが、夜発ち後の睡眠不足での歩行は困難な上にかなりの危険が伴うとの判断から清津峡は観光ルートで楽しみ、代わりに北信五山の一つ斑尾山の山行となった。期間中の現地の天候は酷い崩れは無いようだ、好天と紅葉の山々への想いを乗せてセイシンの小型バスは8日22;00 静岡駅南口を出発。新東名 宍原を出てからR52を北上増穂ICから中央道。眠れぬままにじっと目を閉じて睡眠を誘う。諏訪P 01:00 野尻湖P 03:00 6:00まで仮眠トイレ朝食。信濃ICを出て斑尾山登山口へと向かう 

10月9日(金)晴れ 斑尾山/清津峡へ
登山口6:20.夜明けの山稜線は朝日を浴びて輝く雲が棚引いている。天気は良さそうだ。山麓は本格的紅葉には未だ早いのか木々の彩りは淡い。準備体操の後目前の登山道へ踏み出す。泥濘が酷い、暫く泥と闘うと立派な舗装路に出る。泥を払いながらカラマツ林を行くも標識が見えず判りにくい。何度か林道を横切り急坂を昇る。ブナの黄色が綺麗だが本格的紅葉はこれからだろう。急斜面を登りきると釜石山 7:45 暫くは展望の悪い尾根道、やせ尾根急な登り「蟻のと渡り」(石原山)には8:05.黄色に色づいたブナ林にはにかむように赤く色づいた木々が混じり眼下には野尻湖が見え、その先に北信五岳の妙高、黒姫、戸隠,飯綱山が競い連なっている。大明神岳 8:50 素晴らしい景観を楽しむとすぐに斑尾山山頂9:25 木立に囲まれ展望は良くない、記念写真後すぐに高原スキー場へ下る。休業中のリフト終着駅からは眼下に雪の無い草原スキー場が広がっている。一気に下って斑尾高原スキー場 10:40。

清津峡へは千曲川に沿って刈入れの済んだ広い田園、セイタカアワダチ草の黄色が見事な河川敷、長閑な山村を縫ってR117を北上。信越国境の道の駅「信越さかえ」にて昼食 11:30 国境の橋を渡ると新潟は津南町、明晩の宿泊場所だ。清津峡 12:25~14:25 見学用渓谷トンネルは往復1.5キロで入坑券一人600円也。三カ所の横坑から渓谷が眺められ最終点が景観スポットで切立つ断崖を抉るように走る渓谷は見ごたえがある。今宵の宿泊先 湯沢温泉「東映ホテルには早めの15:00には到着。ゆっくり温泉に浸かり晩酌も控えめにして早めに就寝。
50名位の登山者数だと思われる。
 8:15に夕食、おかずはハンバーグだ。野菜もたくさん添えられ美味しかった。
夕食後は男性陣は3階、女性陣は2階で就寝した。
 
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大明神岳山頂 向うに野尻湖が見える
 
  
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釜石山山頂、眺望は無い














  

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奇岩帯を縫う清津峡
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見学用トンネル
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二日目は本命の苗場山に向かう
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鞍部から山頂への急坂
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山頂の木道、
池塘 
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苗場山山頂
  
 10月10日(土)晴れ 苗場山へ
 6;30 ホテル発 夜半に少し降ったようだが青空が広がっている。登山口までの道は
狭く、違法の路上駐車で動きが取れず予定より30分遅れて「かぐらみつまたスキー場P」到着7:30 駐車場は溢れるようだ、連休、紅葉シーズンで登山客が多い。十分な睡眠としっかり行動食での腹ごしらえで気合が入っている。
 歩き出してすぐにその困難は始まった。昨日の登りだしより酷い泥濘だ、山頂は楽園
だが登りも下りもすべて泥との闘い、それもかなり熾烈な。和田小屋 8:00 ゲレンデ
が大きく広がっている。周囲の山々は未だ初々しい紅葉、ブナ、ダケカンバの黄葉につ
つじやナナカマドの赤色がからみ、青空を背に山稜が気持ちよく連なっている。形ばか
りの木道歩きの後は又泥との闘い。
 急な登り、滑りやすい岩と木の根。8:50 漸く6合目。きつい戦いが続き広い芝生
地「下の芝」9.20 Yさんが一歩一歩掛け声をかけて急坂を昇る。時には木道を歩き「中の芝」10:20 小松原分岐 11:00 漸く緩い稜線歩きが続き大岩「股すり岩」を
慎重にやり過ごすと前方に深田久弥が「鯨の背」と例えた平らな山頂部が現れた、目指
す苗場山だ。神楽ケ峰 11:50 鞍部に下ると水場「雷清水」甘露に力を得、シーズン
にはお花畑が広がる一画で昼食11:50。
 束の間の稜線歩きで染め始めた紅葉の山々、草原の草紅葉を楽しむ。前方に目指す苗
場山山頂を眺めながら急で狭い登山路を一旦下る。他の登山客との擦れ違いが結構厄介だ。鞍部からは見上げるような急坂が山頂に向かって伸びており上り下りの登山客が張
り付いている。かなりの急坂だYさんの掛け声が一段と高まる。息を切らせて登りきる
と突然前方が開け広大な湿原が現れる。
 木道が気持ちよさそうに延びている。数多くの池塘は雲と彼方の山影を映し、薄日を
浴びた草原が光っている。今までの苦労が報われる思いと山旅の醍醐味を暫し味わう。  13:00 苗場山々頂。もっとゆっくりと味わいたいと未練たっぷりながら下山路の様
子も判らず、リーダーの安全策で下山開始。暫くは湿原の心地よい木道歩きに雲上の別
世界に別れを惜しむ。下山路はさらに厳しい。
 泥濘の急な下りは木の根が張出し大小の岩が連なり、泥の水溜り、汚れた笹が蔓延り、濡れた木道と危険極まりない。歩き難いこと、何度もスリップ尻餅を突く。何人かは軽
い傷を負ったようだ。苦労して随分下ったと思ったが漸く5合目 15:30 尚苦しい下
りを頑張って予定より一時間遅れでバスの待つ小赤沢三合目Pに着く16:30 
 秋の早い日暮れを心配しての判断が良かった。もうちょっと遅れれば暗闇の下山、い
くらヘッドランプを付けてもとてものこと歩けなかったであろう、想像するだに恐ろしい。 靴の泥を掃ってバスに乗車 16:50 今宵の宿「綿屋旅館」に向かう。当初予定
の「マウンテンパーク津南」は水害の影響を受けて使えず、地元出身のOさんの口利き
で予約できた。当旅館は小説家吉川英治が生前健筆を揮った定宿であったとか、当今で
はNHKのロケ班や著名な俳優などが利用するらしい。我ら山男山女にはちょっと気が
引ける雰囲気だった。
 旅館着 18:30 先ずは風呂で汗を流して19;30からの遅い夕食。冷えたビールで乾杯。苦労して登った苗場山々頂の素晴らしさ、何時にない充実した達成感、乾杯のビー
ルは得も言われぬ味わいだった。

10月11日(日)晴れ 静岡へ
 起きだしのころは雨が降っていたが9;00出発時には上がっていた。県境の橋を渡り
「信越さかえ」で一回目のショッピング、花の駅千曲川、オワシスおぶせと小休止や買
い物、皆さん野菜、果物、名物と抱える量の買い物。中野ICより長野道11:50 途中
Pエリアで昼食のあと一路静岡へ。中部横断道、R52、新東名と乗り継いで16:25 
無事静岡南口着。 解散。Oさんに自宅まで送って頂き早めのご帰還。有難うござい
ました。
体調を訝りながらの山行参加でかなり緊張していたが下山してみると満足感でいっぱい。リーダーはじめ皆さんにはいろいろと気を使って頂き有難うございました。「s」