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2013年 9月 第137回山行記録
宝永山から幕岩 行程図はこちら
実施日:平成25年9月8日(日) 天候:霧雨・風雨~晴参加者:25名 男性:17名 女性:8名 担当リーダー:山我 レポート:大石(信)
朝、3時半頃目が覚める。雨と雷の音。大雨警報も発令されている。今日の山行に現実味が感じられない。しかし、雨にも負けず、風にも負けず、暑さ寒さも耐え忍ぶ、SMCの面々である。雷だけは怖い。(後で風には降参したが。) 今回の山行は富士山シリーズ第4弾として、富士宮口新五合目から宝永山に登り、幕岩を経由して御殿場口へ下るコースである。宝永山は富士山の側火山の一つであるが、標高は約2700mであり日本アルプスにも引けは取らない。これ以北の関東、東北、北海道に、この山より高い山はない。宝永山は1707年に噴火により誕生した。この噴火により麓では大勢の住民が被害を受け、火山灰が江戸の街へも到達し降り積もったそうである。 さて、富士山といえば6月に世界遺産に登録され大変な賑わいとなっているようだが、SMCでは昨年、まだ世間にほとんど知られていなかった「村山古道」を登っており、さすがSMC、先見の明ありといったところである。 静岡駅南口を定刻の6時に出発、東名を富士宮口新五合目に向けて走る。新五合目には8時に到着、事前には、世界遺産人気で新五合目駐車場まで渋滞するのではと危惧されたが順調であった。 |
第一火口底にて。 |
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標高2380mの新五合目レストハウスで30分間の高度順応後、霧の中であったが天候が回復するこ とを期待し、8時30分に宝永山を目指し出発した。気温13.2度、カッパを装着しているので寒くは ない。しかし、登るにつれて風が強まってくる。視界は徐々に良くなってきた。下山してくる登山客とた びたびすれ違う。 2軒の山小屋のある新六合目を8時50分に通過し、9時に第一火口壁に到達した。眼下に宝永火口が 見渡せ、正面に宝永山が聳える。樹木がほとんどなく荒涼としているが、ダイナミックな景観である。 火口底まで降り、対岸の火口壁の上を目指し、一歩一歩高度を上げる。風はますます強くなり、時には立っていられないほどであったが皆、身をかがめて火口壁を目指す。あそこまで登れば宝永山頂までは目 と鼻の先であると思いつつ。 しかし10時15分火口壁直下まで到達した所で強風のため身動き不能となってしまった。絶え間ない 豪風のため立って歩くことができない。帽子やザックカバーを飛ばされる者もいた。何人かの強者は火口 壁上の道標までたどりついたが、やはり身動きが取れない。宝永山頂はあきらめることにした。今回の風 は風速何メーターというのだろうか。今までに経験したことのない風圧であった。 もと来た道を下り、10時45分火口底に到着、ホットする。ここで昼食とした。ここからは、第二火口、第三火口、幕岩を経て御殿場口新五合目までの下りである。御殿場口新五合目は五合目といっても標 高は1440mであるので、標高差約1000mの下りである。 視界は広がり、麓の様子も見渡せ、眼下に目指す御殿場口新五合目の駐車場も見て取れる。富士山頂は 残念ながら雲に隠れているが、先ほど挑戦した宝永山はよく見える。第二火口、第三火口のへりを通過し、11時40分に御殿庭へ到着した。今までの景色とは違い、丈の低い樹木が自然の庭園を形作っている。カッパを脱ぎ、ここから樹林の中の道を下る。幕岩には13時10分に到着した。幕岩は溶岩の壁で、岩 が幕のように連なっている。バスの待つ御殿場口駐車場へは14時20分に到着した。 今回は、出発時には天候が危ぶまれたけど、天候の回復とともに展望が広がり、いい山行となった。リ ーダー等の皆様ありがとうございました。強風により宝永山頂はあきらめることとなり残念であったが、 いい体験であった。また登る機会はあるさ。 静岡への帰り道、ヘルシーパーク裾野で汗を流した。生ビールが旨かった。(S.O) |
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幕山にて。 振返ると宝永山、富士山頂はガスって見えない。 |