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2011 8月 山行記録 -その3
甲武信岳 奥秩父山塊の主峰 2475m実施日:平成23年8月21日(日) 天候:曇り時々小雨参加者:19名 男性:15名 女性:4名 | |
森の世代交代 朽ちた古木からシラビソの若木が伸びている | ||||||||
夜行バス、眠れぬままに遠い昔を想い出していた。何年前のことだろう、TVの旅番組で秩父山系の 山小屋の女管理人の話だった。息子さんを事故で亡くし、悲しみを癒す為に山小屋の管理人になったと いう話だった。ランプの山小屋、流れる山霧、ダケカンバの林を歩く彼女の横顔は愁いを帯びながらも、 孤独に耐え、何かに立ち向かう美しさを秘めていた。以来、奥秩父、別けても甲武信岳は乾いた心を癒 してくれそうで、是非にも歩いてみたい私の心の山となりました。その後しばらく経って、7~8年前残 雪のころ、仲間との登山の機会が訪れました。毛木平から山頂を極め甲武信小屋に泊まり翌朝、十文字 峠を経て下山のコースでありました。シャクナゲの蕾は固く、苦労して雪の斜面を下り十文字小屋前で 昼食を取っていたときのことです。小屋から大きく元気な声を出しながら管理人のオバサンが出てきま した。何処から?静岡。なら深南部の山が凄いじゃん。私は一度しか登ったことが無いが、又近いうち に登りたいと。話が弾んだ。私がTVで女性の小屋番の話を視てこの山が好きになりました、と、話した ところ。それ私です!と底抜けに明るい返事。10年前のことですと。何処までも明るく丸く屈託が無い、過って見せたあの愁いが何も無い。青空に白い雲が浮かび、ひと群れの季節はずれの赤いシャクナゲが 妙に印象に残っている。大きな声に送られて気持ちよく峠を下り無事に下山したのだが、何か小さな心 の錘を失ったような不思議な気持ちを味わったものである。
早めに登山開始。天気は曇り、ガスがながれ、見通しは良くない。しばらくは広い林道を行く。白樺 林の草原にマルバダケブキ(丸葉岳蕗)の黄色い花が広がっている。林道がきれ登山道が狭く、険し くなってくる。白樺に岳樺が交じりだし、紅葉落葉木が多様性を見せる。ガスがながれ頭上から時折 り水滴が落ちる。千曲の源流だろう、左手に渓流が流れ、水量も多い。7:20 ナメ滝着。雨が少 しきつくなってきた、雨具を着ける。登山路は濡れて歩き難い。鳥も鳴いていない、誰かが日曜で鳥 も休みさと珍説を披露。カラマツなどの針葉樹林へと樹相が変わり、やがて千曲川信濃川水源地着。9:00.登山路が急な登りとなってきた。寝不足が応えて少しきつい。前方が明けてきた、尾根に 出るのだろう。9:30 主脈縦走路。尾根筋を登るが見通しは悪い。霧の中より鳥の鳴き声。チョ チョリチョチョリ、ジュウは多分メボソムシクイだろう。林がきれ前方に荒々しい岩山が見え出す。 甲武信岳山頂だ。10:05 山頂着。雨交じりの風が強い、寒さもきつく一枚重ねる。記念写真、 昼食を済ませ、早めに下山開始。10:30.往路をそのまま下る。登りでは気がつかなかったが、 山頂部のシラビソは皆若くて細い。良く見れば太い倒木が根本にいっぱい広がっている。一斉に世代 交代をしているのだろうか。10:50 主脈縦走路。登りはきつかったが下りは早い。11:10 水源地。ナメ滝には12:30.登山も終わりに近づくと勢い話は温泉、一杯へと進む。馬刺しの出 たところで、うっかり足を滑らし転んでしまう。14:15毛木平。15:00/16:00 入浴。 帰路のバスは例によって賑やか。Kさんの歴史談義と本日の山行講話。「雨にも降られ何も見えなか ったが、良き仲間と100名山に登ったことに価値がある」に拍手。リーダーの皆さん有難うございま した。ご苦労様でした。19:20清水駅着。「s」
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