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2011年 最新山行記録
武奈ケ岳 日本2百名山(琵琶湖西峰)1214m実施日:平成23年5月22日 天候:曇りのち雨、時に風リーダー: 杉浦 副リーダー: 松井、森 参加者: 29名 |
比良連峰最高峰の武奈ケ岳はその眺望の良さをもっても人気の山である。本来なら、その山頂からは奥比良連山はもとより、相対する表比良の各連山、さえぎるもののない広大な琵琶湖の展望、江若国境から江美にかけての山々、さらに伊吹山から鈴鹿まで見渡され、眼下に流れる安曇川を隔てて丹波高原の畳々と波打つ姿を存分に楽しめる筈であった。が、天は我らに味方せず、強雨と強風をもって我らに試練を与え給うたのであった。 29名を乗せた大型バスは順調に高速道路を走り、4:10には琵琶湖の道の駅に到着。薄明の琵琶湖畔のわずかな雲間からは月が照っているのだが、巨大な観覧車の上には漆黒の雲が不気味にひろがり西にながれている。朝食と身支度をすませて登山口のイン谷口へ5:20.新緑に包まれて二班に分けて出発。他には登山者は見えない。明るい広葉樹林帯を緩やかに流れる沢沿いを賑やかに歩く。夏鳥のオオルリの囀りにミソサザイやジュウイチの特徴ある鳴き声が聞える。コイワカガミの可憐な花が目を楽しませてくれる。予報が当たって雨が降り出し、完全防備、6:00 大山口。登山道は急な登りとなり、雨も酷い降りようだ。登山道に俄かに小さな激流が出来、細い奔流となって下っていく。ガレ場の急坂を登りきって青ガレに7:00.予定よりピッチは早いが悪天候でもあり、休息もそこそこに歩き続ける。咲き残りのミツバツツジの薄紫が雨とガスの中に佇み、シロヤシオが強雨の中しっとりと白く咲いている。オオカメの花は耐え切れずに散り急いでいるようだ。金糞峠7:35着。道を取り違えたか、予期せぬ場所に出るが、ルートを再確認。少し小降りになるがガスが発生し、見通しは良くない。8:40大ケルン。湿原の広がる八雲ケ原に8:55.雨足が酷く、ガスも濃い、早々に記念撮影をすませて歩き出す。石楠花が雨の中にしっとりと咲き誇っているが、のんびりと楽しんでいるゆとりがない。樹林帯、尾根筋、それに急登が続き、誰もが口数が少ない。後続組が少し遅れる。漸くにして武奈ケ岳山頂着 10:30.山頂は強風が吹き荒れ、雨が横殴りで視界はない。寒い。悪天候での登頂にいつもとは違う感慨を感ずる。Sリーダーも同じ気持ちだろうか、メンバーと盛んに握手をかわす。居る者だけで記念写真、後続を待つ。どうもルートが判りにくい。酷い風雨の中、地図を広げて確認、早々に下山をする。 風除けの格好な林を見つけ、簡単な昼食。11:00.下山路は泥濘と急坂が続き大難儀。誰かがスリップする度に喚声があがる。2度も大スリップしてしまい、合羽が泥だらけだ。御殿山11:30.下山口まではもう少しだとのリーダーの声に励まされるが、それからが長く、きつい下りの連続であった。雨もあがり、少しだけ比良の山々の展望が開ける。確かに近くに見えたはずの道路が消えて、泥と木の根の現われた滑りやすい急坂の下りが続く。Dさんには見えるはずの無い物が見えるのはボケの始まりだとからかわれる始末だ。うんざりするほどの下りは大きな社の前で漸く終わる 13:25。明王院とある。近くの坊村バス停までは泥だらけの靴を引きずってまるで敗残兵。Yさんがヤマヒルにやられたらしい、ヒルは美人を好むと慰めたが果たして慰めとなったか。泥をはらって乗車。「道の駅くつき」でショッピング。入浴は「くつき温泉てんくう」14:30。どうもいつもの山行の帰りに比べて、持ち込んだアルコールが多いようだ。雨に降られた憂さを晴らすようにつぎつぎと肴が配られ、ビールが、酒が干される。ワイワイガヤガヤと賑やかなこと。喉をやられて咳き込むので悔しいが仲間に入れない。バスは鯖街道を一旦は北上、琵琶湖の北側を周遊する形で名神にのり、東名と乗り継いで20:00には無事に静岡駅着。ご苦労様でした。 |
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